耳寄りなお話(Tantalizing Tidbit) 17 「コロナ感染と英語」

 今回は現在最も深刻な問題となっているコロナ感染関連へ、とちょっと横道にそれます。  COVID-19関連報道ではwith coronaとかovershootなど、英語で表現されることが多いですが、英語にあまり馴染みのないご高齢の方々は「何のこと?」といぶかる方も多いと聞きます。私が興味を感じたのは「ソーシャルディスタンス」と「ソーシャルディスタンシング」。意味的にどう異なるのかな?と思っていたところ、先日朝日新聞紙上で回答を見つけました(7/12日)。  吉備国際大学名誉教授の新田文輝氏によれば (『』は新田氏の言葉)、『ソーシャルディスタンス (社会的距離)という言葉も広まりました。本来は社会学や心理学で使われる用語で、「人々の間の親密性」を指す言葉です。それがコロナ禍では「感染防止のための距離」の意味で使われたため、「間違っているのでは」という議論も呼びました。そこで最近では、動詞でもあるdistanceにingをつけてソーシャルディスタンシングと呼ぶことで感染防止の「行動」を強調するようになりました。さらに、WHOでは「社会的な関係は維持するべきだ」という考えから、単に物理的な距離を取るという意味で、フィジカルディスタンシング(身体的距離の確保)と言い換えるようになりました。』とのことです。(注:physical distancing・)。  新田氏はまた『長たらしいカタカナ語に比べて、「3密」は簡潔で、日本語ならではの造語』、と指摘しています。ちなみに英語で「3密」は “Three Cs”: Crowded places, enclosed spaces, Close-contact settings。(他の表現もあり)  ABCニュースでは「まさにその通り!」という表現を耳にしました。「The doctor armed in PPE. entered the ICU」. PPEとはpersonal protective equipment, つまり個人用保護具のこと。戦場に向かう兵士のように防護服で武装してICUに向かわなければならないドクターたちのことをよく表現していると思いました。世界の医療従事者達にエールを送りたいものです。 “By keeping apart, we keep others safe”. Easter Messageで国民に語り掛けたQueen Elizabethの一文です。簡潔、明瞭ですね。